代表者挨拶

左官という物語を作る

鏝を持つ姿に、魅了されたことがあると思います。私もその一人で、ここまで魅了されるのは、世界に誇れる日本の左官が、想像以上に日本人の心にずっと昔から息づいているからだと考えています。左官は、日本の生活にとても近いところにありました。そして、近いところで採れる素材を集め、左官自身が材料を作り、壁や土間の上で、鏝を動かしてきたのです。私は2010年から左官の仕事に携わってきて、現代の技術革新により開発された機能性高い材料だけでなく、古来から行われてきた、身近にある自然素材を活かし、クライアントのイメージと現代の建築に合わせた提案を進めています。特に、土・漆喰のしごとは、素材選びから製作・施工まで地元の左官でできることをみなさんにもっと知ってもらい、みなさんの生活や目的に寄り添うことができる左官しごとを身近に置き、未来に繋いでほしいと願います。